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歯のクリーニングが精神面に及ぼす影響

歯のクリーニングと精神的な健康との関係については、まだ研究が進められている段階ですが、さまざまな面から注目されています。

精神疾患があると、口腔ケアが難しくなることがあります。

うつ病、統合失調症、双極性障害(そううつ病)、不安障害などの精神疾患を抱える方は、以下のような理由から口腔ケア(歯みがきや歯科受診など)が不十分になりやすい傾向があります:

  • モチベーションの低下により、歯みがきの習慣が続かなくなる
  • 食生活の乱れ(不規則な食事や糖分の多い飲食物の摂取)
  • 抗精神病薬や抗うつ薬などの服用による副作用(ドライマウス=口腔乾燥)により、唾液が減ってむし歯や歯周病が進行しやすくなる
  • 歯科受診自体が、不安感や億劫さから困難になることがある

このような要因が重なると、歯周病やむし歯のリスクが高くなります。そして、お口の健康が損なわれることで、全身の健康や精神状態にも悪影響を及ぼすことが考えられています。

お口のケアが、精神面に良い影響を与えることもあります。

定期的に歯のクリーニングを受け、歯周病などの慢性的な炎症を抑えることは、心の健康にもよい影響を与える可能性があります。

最近の研究では、慢性炎症がうつ病や不安症状の一因になると考えられており、歯周病による炎症が関係していることも示唆されています。口腔ケアによって炎症が改善すると、CRP(C反応性タンパク)やIL-6(インターロイキン6)といった炎症マーカーが下がることがあり、それが気分の改善につながる場合もあります。

また、歯がきれいになることで見た目に自信がつき、自己肯定感が高まることがあります。これにより、抑うつ気分や不安の軽減につながるケースもあります。清潔な口元は、社会的な交流や就労への意欲にも良い影響を与えることがあります。

歯科受診をきっかけに、生活全体が整ってくることも。

歯のクリーニングを受けることで、「自分の体を大切にしている」という意識が芽生え、食事・睡眠・運動などの生活習慣が見直されることもあります。

また、歯科の医師や歯科衛生士との関わりが、精神的なサポートとしても機能する場合があります。安心して通える場所ができることで、気持ちが安定しやすくなることもあります。

研究報告から見えてきたこと。

海外の大規模調査(米国 NHANES など)では、歯周病のある人は、うつ病の有病率が高いという結果が出ています。また、歯周病の治療や口腔ケア指導を受けたことで、不安や抑うつ症状が軽減されたという報告もあります。

精神疾患の患者さんに対して、定期的な歯科受診を支援した結果、精神症状の安定やQOL(生活の質:Quality of Life)の向上が見られたという研究もあります。

お口をきれいにして、こころもリフレッシュ。

精神疾患と口腔ケアの関係は一方向ではなく、
「精神疾患 → 口腔ケアが難しくなる」
「口腔ケア → 精神状態が安定する」
というように、双方向の関係があると考えられています。

歯科でのクリーニングや定期的なケアは、歯をきれいにするだけでなく、慢性炎症の改善、生活意欲の向上、精神的な安定にもつながる可能性があります。

つばめデンタルクリニック川西では、歯科衛生士による歯のクリーニングを行っています。梅雨のどんよりした季節は、気持ちも落ち込みやすくなりますよね。そんなときこそ、お口の中をスッキリきれいにして、こころも体もリフレッシュしてみてください。