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歯周病と認知症や糖尿病など全身の健康との関連。改善のコツは歯磨きにあり!④
さて、歯周病シリーズ4回目。今日はメインテナンスの仕方についてお話しします。
歯の磨き方には一人ひとり癖があります。自己流で磨いていると、磨いている時間の割にプラークが落ちておらず、歯周病が進行することも多いです。1日10分くらい歯磨きに時間をとるとして、一週間で70分。一か月で300分。一年でなんと歯磨き時間は3650分!!こんなに長い時間歯磨きに時間をかけているなら、効果的に磨かないと損ですよね。
歯みがきにはコツがありますので、簡単にお話しします。今日から始めてみてください。
【正しいブラッシング方法について】
むし歯に対する磨き方と歯周病に対する磨き方は異なります。まずは正しいブラッシング方法を身につけて、セルフケアをきっちりと行い、むし歯や歯周病を予防しましょう。
夜間、眠っている間は唾液の分泌量が減少するため、細菌が繁殖しやすくなります。そのため、夜寝る前のブラッシングは特に重要です。
【初級】歯ブラシの使い方
歯ブラシの持ち方は、基本は鉛筆持ちで磨きます。毛先が広がらない程度に優しい力で磨く。ゴシゴシと磨きすぎないように磨くようにしてください。知覚過敏の原因になります。
噛み合わせの面、歯の表面、裏側と歯の3面を意識して磨く。
一面当たり10~20回程度こする。
むし歯に対しての効果的な磨き方は、歯に垂直に当ててプラークを落とします。歯周病に対しては歯ぐきに対して45度の角度で磨き、ポケット内を意識して磨きます。
歯周病に対しては、45度の角度で磨きます。しかし、歯と歯の間にブラシが当たっていませんね。
ここで補助用具を使用します。
【初中級】フロス、歯間ブラシ
ご存知、清掃補助用具の代表格です。歯と歯の間のプラークや食べかすを取り除きます。歯周病やむし歯は歯と歯の間から始まると言っても過言ではありませんから、一日一回必ず通しましょう。
まずはフロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間のプラークを取り除いてから、その後にフッ素入りの歯磨き粉を使ってブラッシングを行うと、歯と歯の間の汚れが取れているため、隣接面にもフッ素が浸透するためむし歯や歯周病予防に効果的です。
【中級】ワンタフトブラシ
歯と歯の間や、奥歯の一番奥の面を磨くのに使います。
親知らずがある方にはとても重宝するミニ歯ブラシです。
矯正中の方にもおすすめ。
先ほど歯ブラシだけで届いていなかった、歯と歯の間にもワンタフトブラシを使用することでブラシが届き、プラークを落とすことができます。
【上級】スーパーフロス
インプラントを入れておられる方には非常に効果的なグッズです。フロスより柔らかいため、歯ぐきを傷つけることが少ないです。
【プロ級】フロススレッダー
ブリッジが入っておられる方は、歯の無い部分(ブリッジのダミー部分)と歯ぐきとの境目にプラークが溜まりやすくなります。
写真のように、ブリッジのダミー部分(ポンティックといいます)と歯ぐきの隙間にフロスを入れるために使用します。
フロスはやまらかくて、フロス単体ではポンティックと歯ぐきの間には入りません。そのため、このツールを使ってフロスをポンティックの下の部分に通します。
ダミー部分にフロスが通っているのがわかります。ここは本当に食べかすがたまりますからね。フロスを通すとスッキリします。
フロススレッダーはブリッジを長持ちさせるためには、極めて有効なツールなのですが、残念ながらあまり一般的には使用されていないように思います。
練習すれば、簡単にブリッジの汚染されやすいダミー部分の掃除ができます。食べかすがたまりやすい場所で、口臭の原因にもなりますから、ぜひともトレーニングして使用してみてください。わからないときはいつでもお気軽にお問い合わせくださいね。
ところで、歯間ブラシは歯と歯の間だけを磨くものではないのですよ・・・当院で歯周病のメインテナンスを受けておられる患者さまには耳の痛い話かもしれませんが、うまく使えば、歯周病の手術を受けることなく歯周ポケットの劇的な改善が得られるケースが非常に多いです。そうなると歯を抜く必要もありませんね。
清掃補助用具をうまく使って、歯周病やむし歯を予防しましょう。
つばめデンタルクリニック川西では、経験豊富な衛生士によるメインテナンスのアドバイスが受けられます。
できる限り歯を残し、抜歯にならないように。一生ご自身の歯で食事が取れるよう、一緒に頑張りたいと思います。