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歯周病と認知症や糖尿病など全身の健康との関連。改善のコツは歯磨きにあり!③
歯周病と全身の関連につきましては、各種メディアが伝えておられる通り、糖尿病、認知症、心筋梗塞と各種疾患に密接に関連しています。
重度の歯周病に罹患していると、心筋梗塞のリスクが高まるという報告があります。心臓の血管内に歯周病菌が発見されたという報告もあり、歯周病菌が原因となる心筋梗塞に罹患していたケースもあるという事です。
歯周病が進行すると、歯周ポケットが形成され、歯周病菌がポケット内に侵入します。そこから、歯周病菌が歯周ポケット内の血管に入り込み、全身の血管を通して心臓へと到達します。更に血管壁に傷をつけたり、血栓を作ったりすることにより、心筋梗塞が発症します。
さて、歯周病治療には歯医者さんで口腔内の清掃をする事が必要です。しかし、それだけでは良くなることはありません。ご自身でのセルフメンテナンスも絶対に必要です。
では、歯の効果的な磨き方についてお話ししたいと思います。歯磨きのコツは、何といっても歯ブラシとフロスや歯間ブラシといった清掃補助用具です。
歯ブラシをどういったものを選べば良いですか?
というご質問をよくいただきます。
お答えとしましては、歯周病のあるなし、ポケットの深さによって違います。歯医者さんで選んでもらうのが一番良いのですが、行く時間のない方は目安として以下の通りに選択してみてください。
①むし歯で治療した回数が多い、歯周病はない。
→スタンダードタイプで、歯ブラシのヘッドが短いもの。
②むし歯の治療歴はあまりないが、歯を磨くと少し血が出る。
→スタンダードタイプで歯ブラシのヘッドが短いものもしくは、柔らかめでヘッドが短いもの。
③歯周病のまさに治療中でポケットがあると言われたorむし歯の治療中。
→歯医者さんや衛生士さんに言われた通りの歯ブラシを使ってください。
よく極細の歯ブラシを使っておられる方がおられますが、歯の表面につくプラークは以外とネチャネチャしていて取りにくいです。極細では取れないばかりか、下手するとポケット内を傷つけて歯周靱帯の損傷を招くこともあります。
極細の歯ブラシは症状によっては有効ですが、健全な状態の方が使うと、逆効果になることもあります。
毛先がダブルの長さのものも同じです。
むし歯や歯周病はないのに、歯が痛い(特に就寝中痛む)ケースの中には、誤った歯ブラシの使用による歯周靱帯の損傷も存在しています。もちろん、歯軋りなどによるものもありますので、思い当たる方は歯医者さんに相談してください。
さて、歯の磨き方ですが、歯周病に罹患している場合は歯肉と歯との間の溝、歯周ポケットを磨く必要があるため、このように歯ぐきに対して45度に当てて、歯周ポケットを磨くように意識していきます。
歯周病に罹患していない場合は歯に向けて直角に当てていきます。このあたりも、歯医者さんに確認してくださいね。
ここでお気づきの方もおられますね!なんと、これだけだと歯と歯の間にブラシが当たっていませんよね。
歯周病は歯と歯の間から始まるといっても過言ではありません。ですから、ここから清掃補助用具を使っていくと効果的です。
このようにワンタフトブラシで磨くと歯と歯の間もきれいに磨けます。さらに奥の方を磨くためには、フロスや歯間ブラシを使ってください。
つばめデンタルクリニック川西では、歯ブラシの使い方や選び方についても経験豊富な衛生士によるアドバイスが受けられます。
ちょっとした疑問(歯ブラシこれで良いのかな?歯磨き粉はどれがいいのかな?)でも構いません。お気軽にお問い合わせください。
それでは、次回は補助用具についてのお話です。歯周病シリーズ長いですが、頑張って勉強していきましょう!お時間のある方はお付き合いくださいね!