ご予約はコチラ

診療時間
9:00~13:00/14:00~18:30
※月曜午後は、17:00まで診療
休診日
木曜、土曜午後、日曜、祝日

ブログ

歯からくる怖い病気 〜歯性上顎洞炎〜

むし歯を放置していたら、恐ろしい病気を引き起こすことがあるって本当ですか?

実際に患者さまからお問合せいただく事は、とても多いです。

実際にむし歯を放置した場合、多くの場合は神経がやられてしまい、痛みが出て、歯髄炎を起こしてしまいます。

そういった場合は抜髄といって、歯の神経をとって、根の中を掃除する治療を行います。

根の中が綺麗になったら、根の中を細菌が入ってこないように埋めて、むし歯で大きくあいた歯に詰め物や被せ物を入れて、噛めるようにします。

歯髄炎が酷くなってくると、最終的には失活といって、歯の神経がお亡くなりになります。そうなると神経が死んでしまうので、痛みが引いてきます。

むし歯を更に放置すると、歯髄腔という歯の神経のお部屋にむし歯の菌が入り込み、そこから根の先に進んで根尖病巣という、細菌の巣を作ってしまいます。

むし歯を放置した場合だけではなく、一旦歯医者に行って歯髄炎の治療を行い、歯の神経をとった後にも、感染が起これば根尖病巣を作ります。

この場合は、歯の治療をしたにも関わらず、新たな感染が起こる事で腫れたり噛むと痛みが出るといった症状が出ます。歯の神経はとってしまっているため、痛みはあまり強く出ない事も多いです。

そのため、歯の神経をとってしまった歯や、歯の神経がお亡くなりになってしまった歯に関しては、神経がないので痛みが出にくい傾向にあります。そのため、知らず知らずのうちに根尖病巣が大きくなる事もあります。

進行すると、顎骨を溶かしてしまいます。

今回のケースは、他院さまで上顎の親知らずの神経を取った歯の痛みが出てきて、当院を受診された患者さまのお話です。

奥歯の痛みが強く、そのうちに顔までパンパンに腫れたため、当院を初診。

レントゲンを撮ると、以前に親知らずの根管治療を行っており、そこから感染が起こっていることが分かりました。

CTを撮影します。

左の親知らずから、上顎洞に炎症が波及しており、上顎洞の粘膜が肥厚して白く映っています。

すぐに抗菌薬を投薬。親知らずは抜歯になりました。

上顎洞炎を更に放置すると、慢性化して、常に鼻がつまった状態になります。膿がたまっているので、頭痛や酷い肩こり、倦怠感が出てきます。嗅覚障害を起こす事もあります。日常生活に支障をきたすこともありますから、早めの対応が必要です。

こういった副鼻腔に関する場合は、CTが診断の大いなる助けとなります。CTがあるとないとでは、診断の質に天と地ほどの差が出ると思います。

以上、むし歯を放置すると、恐ろしい病気を引き起こします。今回は上顎洞炎についてお話しましたが、他にもあります。

つばめデンタルクリニック川西では、歯の治療だけではなく、そこから波及する諸問題についても必要な場合にはお伝えしています。

歯だけではなく、全身のトータルでの健康を目指し、近隣の内科ドクターや、整形外科ドクターと打ち合わせを行なっています。

また、情報提供していきたいと思います。

よろしくお願いします。