スタッフブログ
ノンクラスプデンチャー、インプラント、ブリッジすべてを用いて治療を行いました。
以前インプラント周囲炎の治療についての記事を書きました。
インプラント治療を成功させるか失敗させるかは、埋入する医院の設備(最低限CT、マイクロスコープ、光学印象、歯科用レーザーがある。できれば無影灯やオペ室がある医院)や歯科医師の経験値(医院の総数ではなく、一人の歯科医師が年間100本程度は埋めていることが望ましい。)にもよるのですが、それと同等に大切なことは、メインテナンスをきっちりと行い、インプラントを長持ちさせることだと思います。
そのためには、定期的にメインテナンスに通い、お掃除をしつつ問題点がみつかれば早期に治療することが必要です。
医院に衛生士さんが常時おられるところでないと、メインテナンスははっきり言ってできません。インプラントの講習を定期的にうけている、インプラント治療に関する経験値の豊富なベテラン衛生士さんがいるところで治療をうけられるか否かは、その後のインプラント治療の予後に大きく関わります。
さて、時折当院にもインプラントを他院様で埋め、トラブルが起こったため何とかしてほしい、というお問い合わせがあります。
今回は、他院様でインプラントを埋めたものの、インプラントがぐらぐらになり、噛めなくなったケースをインプラントとノンクラスプデンチャー、ブリッジのすべてを用いて治療を行い、しっかりと噛めるようになった患者さまのお話をしたいと思います。
前歯に貼り付けのブリッジが入っていたけれど、取れてしまった。
左の奥にはインプラントが入っているけど、ぐらぐらで噛めない。
右の奥に義歯が入っているけれど、痛くて噛めない。
全体的に大きな問題を抱えた患者さまです。
まず、笑うことができませんし、食事がしっかりとれないので、非常に痩せておられます。
非常に厳しいケースです。まず、左のインプラントは上部構造を外して一番手前を抜去しました。奥の2本はエルビニウムヤグレーザーを用いてインプラント周囲炎の治療を行い、保存しました。
下顎は左下の6番は抜歯。5は連結冠にすることを前提に保存。
下顎の欠損部にはノンクラスプデンチャーを使って補綴しました。左上は今後追加でインプラントを埋めるため、左でしっかり噛めるようになる予定です。そのため、ノンクラスプデンチャーの舌側はメタルフレームを使って頑丈な義歯を作りました。ただし、見えるところには金属は来ませんので、審美的にはキレイです。
もちろん、スケーリングやSRPといった歯周初期治療を並行して行いました。
上顎前歯は患者さまとの相談の上、保険のブリッジで治療。右上の奥は義歯を入れることになりました。
ここから、左上には追加でインプラントを一本埋入しました。
最終的にはこのようになりました。
一番奥のインプラントは清掃性が極めて悪くなると判断し、そのままスリープさせました。
患者さまからは、
本当によく噛めるようになりました。
笑えるようになりました。
とのお言葉をいただきました。
笑顔が素敵ですね。義歯が入っているとは思えません。
治療を頑張ってここまで噛めるようになると、日々のQOLが上がりますね。
自信もつきそうです。
こういった喜びの声を聴くと、歯科医師をしていて本当に良かったと感じます。
つばめデンタルクリニック川西では、全顎にわたる治療を行っています。
歯を抜いたら入れ歯になるといわれた方も、ブリッジやインプラント治療による固定式の治療が選択できます。
入れ歯と思われたくない方や、入れ歯にそもそも抵抗のある方も、当院にてブリッジやインプラント治療を行うことにより、問題が改善されています。
インプラントを埋めた後も、きっちりと経験豊富な衛生士がメインテナンスを行いますので、埋めっぱなしにはしません。
問題を抱えておられる方は、いつでもお気軽にご相談ください。