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朝起きた時の口臭や歯磨きの時の血が気になる方へ

「最近歯を磨くと出血する」

「朝起きるとなんだか嫌な匂いがする」

こういう症状をお持ちの方はおられませんか?これは、体が発する歯周病のサインであることが多いです。

 

当院では、まずはこういった症状をお持ちの方には、歯周基本検査を行います。

歯周基本検査とは、歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)、歯の動揺度(ぐらつき)、出血の有無、排膿の有無、プラークコントロールレコード(PCR)の測定(お口の中の汚れを染め出して、どれくらい汚れているかを見える化したもの)を行います。また、骨の喪失がないかを確認するために、レントゲン検査を行います。

その上で、歯周病の治療プランを立案します。

 

PCRが高い場合、まずは歯ブラシ指導を行い、効果的なプラークコントロールを行います。歯ブラシの使い方のほかに、歯間ブラシのサイズ合わせやワンタフトブラシ、スーパフロスやウルトラフロスといった、清掃補助用具を用いたプラークの除去の方法をお伝えします。

歯ブラシだけで取れる汚れは60%と言われています。残りは歯と歯の間の歯ブラシだけでは取れない汚れですから、歯間ブラシやフロスを用いて清掃を行います。

PCRは20%以下が理想とされていますが、なかなかその域に初めから達しておられる方は少ないです。

歯磨きの仕方には癖がありますから、その癖を衛生士さんと修正しながら効果的に短時間で綺麗に磨く事ができるように何度も何度も練習します。

その上で、歯石の除去や、着色の除去を行います。

 

プラークコントロールを行い、お口の中のクリーニングを行ったら、再度歯周基本検査を行い、ポケットや出血、動揺度、PCRがどれくらい改善したかを確認します。

歯のぐらつきが強い場合、固定を行なって動揺を抑えます。また、排膿がある場合は、内科的な治療(抗菌薬投与)を行います。

歯石には歯肉の上につく縁上歯石と、歯周ポケットの中につく縁下歯石の2種類があり、最初のお掃除で取る事ができるのは、主に縁上歯石です。

残念ながら、縁下歯石がたくさんついている方は、縁上歯石を取ったからといって、ポケットが浅くなる事は望み薄です。

そこで、SRPという歯肉縁下歯石の除去を行います。

歯肉縁下歯石の除去には必要があれば麻酔を使います。当院では経験のある熟練衛生士がチタン製のスケーラーを使って縁下歯石を除去します。

しっかりとプラークコントロールを行い、縁下歯石を除去すれば、歯肉は引き締まってきます。そうなると、ポケットは浅くなりますし、出血しにくくなります。

排膿しなくなるので、口臭も改善します。

ここまでの治療を歯周初期治療といいます。

初期治療を行う前。歯石が大量に付着し、歯ブラシがきっちりとできていないため、プラークもたくさんついています。

ポケットは最大6ミリ程度存在しており、歯を磨くと血が出る状態でした。

歯ブラシ指導を軸とした、歯周初期治療を行いました。

SRPは6回にわたり、全顎行いました。

同じ患者さんの口腔内です。ポケットは3ミリ程度に改善し、歯を磨いても血が出なくなりました。

歯ぐきがひきしまり、しっかりと噛むことができるようになりました。

 

しかし、ポケットがかなり深い場合(6ミリ以上)、初期治療だけでは取りきれない歯肉縁下歯石が残ってしまいます。

そのような場合、フラップオペレーションを行います。

フラップオペレーションとは、歯肉を切開し、深いポケットの中についている歯石を外科的に取り除きます。当院ではエルビニウムヤグレーザーを使って除菌を行い、徹底的に綺麗に掃除をします。

フラップオペレーションに用いる薬剤は、保険適応のリグロス、適応外のエムドゲインゲルの二つがあります。

世界的によく使用されている薬剤はエムドゲインゲルです。

当院ではどちらも取り扱っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 

さて、歯周病の治療が終わったら、メインテナンスに移行します。

これまで身につけてきた、歯磨きの仕方や、フロスや歯間ブラシなどの清掃補助用具を使って、ご自身でのメインテナンスを行います。

数ヶ月に一度、歯科医院を受診して、定期的に歯周基本検査を受け、ポケットに変化がないかを確認します。歯石がついている場合はクリーニングを行います。

当院では、6名の歯科衛生士による、歯周病ケアを受けることが可能です。

熟練した歯周病ケアにより、お口の中を健康に保つお手伝いができれば幸いです。

口臭やお口の中のねばつきなど、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。