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インプラント周囲炎の治療と新しいインプラント体の埋入について
前回のブログで、インプラント周囲炎を起こしたインプラント体がロストし(抜けてしまい)、インプラント周囲炎の治療から新しいインプラント体の埋入を行った話をいたしました。
反響がありましたので、その時に実際に行ったインプラント周囲炎の治療と、新しいインプラント体の埋入についての治療経過をお伝えします。
他院で埋入したインプラントがぐらぐらして、変な匂いがすると当院を受診されました。
左上の567にインプラントによる治療が行われています。
5のインプラント体は完全にオッセオインテグレーションが喪失しており、レントゲンからも透過像を示しています。感染を起こし、膿が出ていました。
67はかろうじてオッセオインテグレーションが得られているものの、歯周ポケットが6ミリ以上でプラークと歯石にまみれており、上部構造はぐらぐらで、今にも外れそうになっていました。
まず、567の上部構造を外しました。
その結果、5のインプラント体が抜けてきました。67はなんとか残りましたが、ポケットが深く、インプラント周囲炎を起こしていました。
続いて67のインプラント周囲炎の治療を行いました。
切開し、粘膜骨膜弁を剥離し、Er:YAGレーザーでインプラント体に付着した縁下歯石やプラークを除去します。
インプラント体が綺麗になったところで、骨補填剤を入れ、バイオガイドという膜を置いて縫合しました。
周囲炎の治療後半年です。きれいになりました。
半年ほど治癒を待ち、CTにて5のインプラント体抜去&67インプラント周囲炎治療後の骨の状況を確認しました。
結果、インプラント周囲炎の治療を行なった67は良好な状態を示し、インプラント体を保存することができました。
しかし、抜けてしまった5には全く骨はできておらず、骨は完全に喪失されておりました。この場所にはインプラント体を埋めることはできません。
なんとか一箇所だけ、新たにインプラント体を埋められそうなスペースが見つかりました。
前方はインプラントがロストして骨が喪失しており、後方は周囲炎を起こした6のインプラント体。更に上顎洞の洞底まで8.6ミリという、なかなか限局されたスペースでの埋入です。
CTによる分析を行い、ガイドを制作しました。そして、ガイドを用いたインプラントオペを行いました。
ガイドを用いた埋入により、正確に、精密にインプラント体を埋めることができました。
もちろんガイドのみでオペができるわけではなく、微調整はもちろん必要です。
これから治癒を待ち、オッセオインテグレーションが得られるのを待ちます。初期固定が十分に得られましたから、早期に仮歯を入れることが可能だと思われます。
つばめデンタルクリニック川西では、ストローマンのインプラントシステムを用いたインプラント治療を行っています。
インプラントに関するご質問は当院ホームページでも受け付けております。もちろんご来院いただき、実際にインプラント治療についてご説明することも可能です。
お気軽にお問い合わせください。
来月は当院衛生士全員が、インプラントのメンテナンスに関する講習を受講します。
院長加藤は認定講習会、インプラント学会などに参加します。
インプラントに関しての知識と技術を日々更新して、レベルアップして皆さまのお役に立てますよう、スタッフ一同頑張りたいと思います。