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エルビウムヤグレーザー(Er:YAG)でメタルタトゥーの除去①

今回はなかなか面白い症例を。

エルビニウムヤグレーザでメタルタトゥーを除去した症例です。

長いので2回に分けます。

 

ところで、メタルタトゥーって聞いたことがありますか?

あまり馴染みのない言葉ですが、思い当たる方も多いのではないかと思われます。

前歯部の補綴修復を行った後、周りの歯肉が黒っぽくなったことはありませんか?

前歯の補綴の材料に金属を使うと、歯肉に変色が起こることがあります。

これはメタルタトゥーと呼ばれる現象で、金属が溶け出して歯肉に沈着してしまう状態です。

メタルタトゥーは見た目が良くないので症状を改善したいという方が多いです。

 

口腔内は、唾液によって常に湿度が高い状態が保たれています。

また、食事などによる様々な刺激が発生しています。

金属は、そうした環境下に置かれると、表面が溶け出したり、劣化したりするため、溶け出した金属が歯肉への着色を引き起こします。

また、金属から溶け出した金属イオンが体内に吸収されることをきっかけに、金属アレルギーを引き起こす原因にもなります。

現在も保険治療で用いられている金銀パラジウム合金は硬くて強いメリットがありますが、その反面、金属アレルギーを引き起こす可能性があったり、メタルタトゥーが沈着する可能性があるというデメリットもあります。

 

現在はメタルフリーの治療が推奨されており、保険の治療でもCAD/CAM冠が使用できたり、ブリッジなどCAD/CAM冠が使用できないケースでも、自由診療でジルコニアブリッジを選択することが可能になりました。

メタルを使用しない、体に優しい治療を受けることができるようになってきたことは、非常に喜ばしいことかと思われます。

 

さて、このメタルタトゥーは、レーザーによる除去が可能です。

メタルタトゥーの範囲や沈着の度合いにもよりますが、1歯あたり2回程度照射すると綺麗に治癒することが多いです。

当院ではエルビニウムヤグレーザーを使ってレーザーによるメタルタトゥーの除去や、歯肉のメラニン沈着の除去を行なっています。

レーザーを使用することにより、メタルタトゥーなど色素沈着の除去、知覚過敏の改善、口内炎の改善、インプラント周囲炎の治療などを行うことができます。

知覚過敏の改善と口内炎の治療は健康保険適応内です。

メタルタトゥー除去は健康保険適応外のため、一回15000円程度かかります。

それでは、実際にメタルタトゥーを除去した症例を次回はお見せしたいと思います。