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歯周組織再生療法 リグロスを用いたフラップオペ

歯周病治療はまず初期治療を行います。

歯ブラシ指導や歯石の除去、歯周病が進行して動揺している歯の固定やかみ合わせの調整などを行います。

歯石の写真をお見せすると、多くの患者さまが驚かれます。

ええっこんなに汚かったの???すっごく磨いているのに!

文字を書くのに、一人ひとり癖があるように、歯ブラシにも磨き方の癖があります。

ストロークの大きい人、小さい人、電動歯ブラシを使用している人、右利き、左利き、最初に磨く場所、磨く順番、歯ブラシの握り方の癖、硬い歯ブラシが好きか、柔らかい歯ブラシが好きか…まったく同じ磨き方をする人は、この世の中にはおりません。

そのため、個人一人ひとりに応じた歯ブラシの選び方、磨き方の指導を変える必要があります。

当院では衛生士さんが一生懸命患者さんに歯ブラシ指導を行っております。その結果、多くの患者さまの歯磨きの方法に改善が認められます。

歯ブラシ指導を受け、歯石を取り、それでも歯周ポケットが残存するケースは多いです。

歯周病で部分的に骨が破壊されてしまっているケースでは、リグロスやエムドゲインゲルを用いた歯周組織再生療法が有効になるケースがあります。

歯ぐきが腫れた、とのことで来院されました。

膿袋(フィステル)ができており、触ると膿が出ます。

レントゲンを撮ると、歯の根と根の間に膿がたまっており、骨が吸収されていることがわかりました。ポケットはなんと10ミリ。

膿袋の中に造影材を入れてレントゲンを撮りました。

根と根の間が黒いですね。分岐部病変といいます。

衛生士さんが初期治療を行ってくれましたが、改善があまり認められなかったため、フラップオペを行いました。

歯ぐきを切開したところ、フィステルの真下の骨がありませんでした。ここから炎症性の肉芽組織や縁下歯石を除去します。

Er:yagレーザー(エルビニウムヤグレーザー)を使います。

掻爬が終わったところです。骨がないですね。ここにリグロスを入れて、縫合しました。

3か月後、レントゲンを撮りました。

根と根の間にあった分岐部病変はきれいになくなっており、ポケットも3ミリ台に落ち着きました。噛んでも痛みがなく、良好な治癒を示しています。もちろん、フィステルは消失しています。

つばめデンタルクリニック川西では、進行した歯周病に対する歯周再生療法を行っています。

しかし、すべての症例に歯周外科が有効であるかというと、そういうわけではありません。

衛生士さんによる厳しくも優しい歯ブラシ指導、歯石除去、生活習慣の改善、そして禁煙、こういった初期治療を経て、歯周外科が成功します。

まずは初期治療を。それが歯周組織再生療法の成功につながります。

ちなみに、歯周組織再生療法に用いる薬剤には、リグロスやエムドゲインがあります。

リグロスは健康保険適応です。しかし、歴史が長く世界的に症例数が多い薬剤はエムドゲインゲルです。

よろしくお願いします。