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乳歯の早期脱落
アレクシオンファーマー社の勉強会に参加しました。
低ホスファターゼ症の患者さんの口腔内についての勉強会でした。
通常乳歯は永久歯の萌出に伴い、歯根が吸収して脱落します。時期は6歳前後から始まることが多く、4歳までのお子さんで早期脱落をするケースは稀です。
ところが、低ホスファターゼ症(HPP)という遺伝性代謝性疾患に罹患していると、乳歯の4歳までの早期脱落が認められる事があります。
低ホスファターゼ症とは、遺伝子変異によるアルカリホスファターゼ活性の低下が原因で発症する遺伝性代謝疾患です。骨格系をはじめ身体機能の低下など全身に症状を引き起こします。あらゆる年齢の患者さんに重篤な症状が発症するリスクがあります。
超希少疾患でまだまだ認知度が低い疾患で、特に小児期に発症するケースでは見逃される可能性があります。
しかし、症状の現れる時期に関わらず、4歳くらいまでに乳歯の早期脱落が認められる事が多くあります。
お心あたりのある方は、ぜひご相談ください。
現在はアルカリホスファターゼ活性低下に対する骨を標的にした酵素補充療法も行われています。
つばめデンタルクリニック川西では、超希少疾患の患者さんを口腔内から見つけられれば、と、思っています。
お子さまの乳歯についてお悩みの方は、いつでもご相談ください。