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歯周病(歯槽膿漏)は治るのか、それとも治らないのか

先日、院長加藤の母校である九州大学の主催する、関西三支部合同懇親会に参加してまいりました。

先輩や同期、後輩の歯科医師が頑張って日々の臨床に励んでいる姿を見ると、励みになり、非常に刺激を受けました。

優秀な先輩方に負けないよう、日々の臨床を真摯に頑張ろうと気合を入れなおした次第です。

さて。歯医者が大勢集まると、話はやはり歯の話。

大いに盛り上がりました。

さて。歯周病(歯槽膿漏)は治るのか、それとも治らないのか、といったお話を今日はしてみたいと思います。

歯周病には日本人の80%が罹患していると言われています。歯周病はギネスブックにも載っているぐらい、最も罹患率が高い病気なんです。

歯周病は治らないのでしょうか?この件は歯科医師により考え方が異なりますが、つばめデンタルクリニック川西では「改善できる」という考えを一つの指標としています。

たとえば転倒して足に擦り傷を負ったとしますね。これは時間の経過とともに、ほぼ自己免疫によりきれいに治ります。風邪をひいた場合も、しばらく経てば免疫力により元通り元気になりますね。このように、元通りに完全に修復されることを「治った」というのであれば歯周病を治すことは難しいといえると思います。

それに対し、悪性腫瘍に罹患し、外科手術や放射線治療などを行い、患部を切り取ったり縮小させたとします。これは進行は止めることはできたとしても完全にがん細胞を取り切ったとは言えないかもしれません。これを「治った」とするのであれば歯周病は治すことはできるといえます。

つまり、100%治すことは出来なくても進行をゆっくりにして、今の状態よりも状況を良くする、ということが「歯周病を改善する」という考え方になります。

歯周ポケットが4ミリ以下の軽度の歯周病であれば、ほぼ元通りに改善することができます。中等度の歯周病であっても、吸収された歯槽骨は戻すことはできませんが、歯周病治療を行い、正しいハブラシを行うことで歯を支える力を取り戻すことは可能です。
重度の歯周病でも歯周外科によって歯周組織を再生させ、歯の延命を図ることはできます。

つまり、100%は無理でも80%まで症状を改善する、吸収された歯槽骨は戻せなくても、痛みや腫れを取り除くことができる、というのが歯周病治療の大きな柱です。

そして、歯周病を治療したからといって、口の中から細菌が消えることはありません。正しいメンテナンスを行うことで歯周病の予防を行うことが大切です。

定期的に歯医者に通い、お口のクリーニングなど歯周病のメンテナンスを行うことが、歯周病に対する一番の対応策であると思います。