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不適切な歯ブラシが歯の寿命を縮めます。NCCLについてのお話

歯ぐきと歯の境目の象牙質がえぐれている方はおられませんか?

このように歯頚部といって、歯と歯茎の境目の歯が欠けたり削れたりすることは、多くの患者さまに認められます。

この部位はCEJ(セメントエナメルジャンクション)といいます。いわゆる歯の首の部分にあたるところで、歯ぐきがさがって象牙質が露出しています。CEJにできた、う蝕ではない歯質の実質欠損の事を、NCCL(Noncarious Cervical Region)といいます。基本的には象牙質の欠損であることが多いです。

年齢とともに有病率、重症度が高くなり、酷くなると歯が冷たいものにしみるようになったり、下手をすると折れることもあります。

このNCCLは、不適切な噛み合わせ(歯ぎしりや食いしばり)による歯のチッピング、不適切なブラッシングによる摩耗、酸蝕、など色々な原因により誘発されると言われています。

今回は、不適切なブラッシングによる摩耗についてのお話です。

 

機械で水平的ブラッシングを再現した実験があります。(Dzakovich Prosthet Dent2008)

この実験では、歯ブラシだけでは歯が削れることはありませんでしたが、研磨剤の入った歯磨き粉を併用すると、象牙質が削れることが分かりました。エナメル質は基本的には研磨剤入りの歯磨き粉で磨いても削れませんでした。

様々な削れ方をしていますね。

歯肉が加齢や歯周病の進行などで痩せてしまうと、歯肉退縮を起こし、象牙質が露出します。

そこに不適切なブラッシングの習慣(ストローク、ブラシ圧、歯磨剤の併用、歯磨きの頻度)が加わると、NCCLを引き起こすと言われています。

歯間ブラシのワイヤーは、エナメル質を削ることがあるので要注意です。

 

今からNCCLの予防や進行を止めるために、患者さん自身ができることは、まず、ご自身の歯ブラシの方法を見直してください。

ガシガシと力を入れて歯ブラシしていませんか?

そして、歯磨き粉の成分を見ましょう。

RDAという研磨剤の成分が高ければ、その分研磨の力が強くなります。

このRDA、健全なエナメル質は削れませんが、歯肉退縮を起こしてしまった歯の象牙質は削れてしまうので、要注意です。

日本ではRDA150以下と基準が決められているのですが、歯肉退縮を起こしている方は注意してください。

歯間ブラシのワイヤーはエナメル質も削れるので、ガシガシと過度に歯間ブラシを通す事はやめましょう。歯肉も歯も削れて痛みが出ることがありますよ。

 

つばめデンタルクリニック川西では、歯ブラシの指導を適時行っています。

歯周病やNCCLは不適切なブラッシングから起こることがほとんどです。ご自身での自己流ブラッシングが歯を痛めることも少なくありません。

歯ブラシに自信がない方は、ぜひご相談ください。経験豊富な歯科衛生士がブラッシングのやり方から、歯磨き粉の選択まで、アドバイスさせていただきます。気軽に、一緒に歯ブラシトレーニングしませんか?お気軽にご相談ください。