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歯周病は初期治療によってこれだけの差が出ます
新年早々、歯周病で歯ぐきから膿が出て噛めない等、苦しんでおられた患者さまの歯周病初期治療が終了しました。
再評価を行い、非常に良い結果が出ました。
初診時。歯肉は発赤し、膿が出ており、歯がぐらついて噛むと痛いと困られておられました。
歯周初期治療終了時。歯肉の発赤はおさまり、膿もとまりました。ぐらついていた歯もしっかりしており、痛みが取れたとのことです。
歯科医師、歯科衛生士ともにこれだけ嬉しいことはありません。
この方は、とにかくいろいろな場所の歯肉から膿が出ており、写真の通り歯ぐきが腫れ、とてもではないですが噛める状況ではありませんでした。
正しい歯ブラシの仕方ができておられませんでしたので、治療のたびに衛生士によるブラッシング指導を受けていただき、根気よく歯ブラシや歯間ブラシを継続していただきました。
その上で歯石の除去を行い、歯周ポケットの掻爬を行いました。
歯周ポケットの機械的な清掃と薬物療法を併用し、歯肉縁上、縁下ともに歯石や汚染物質が極めて少ない状況にもっていくことができました。
結果、歯周ポケットは最大10ミリを超えていた歯が4本ありましたが、全ての歯周ポケットで改善が認められ、グラグラに揺れていた歯の動揺も止まり、歯周病検査の際に全ての歯肉から出ていた出血がなくなりました。
膿が出ている歯は一本もありません。
初診時にはフラップオペなどの歯周外科が必要かと思われましたが、初期治療のみでかなりの改善が認められましたので、外科的侵襲の高い治療は現状では必要なしと判断しました。
結果、一本も抜歯することなく歯を守ることができ、患者さまは3ヶ月後にメインテナンスを受けられることをお約束し、一旦治療は終了となりました。
全ては、患者さまの意識の高さ、モチベーションの維持により、初期治療が成功したのだと思います。本当に一生懸命に衛生士の指導の下正しくブラッシングを行い、歯間ブラシを通しておられましたので…。
たかが歯ブラシ、されど歯ブラシです。
衛生士さんのブラッシング指導や歯石除去をはじめとする歯周初期治療は、歯周病治療の大きな鍵となります。
逆に言うと、初期治療をおざなりにして歯周外科を受けられても、成功することは難しいと思います。
簡単に歯周病という病気は治りませんが、しかし、地味な治療に一生懸命に取り組まれ、しっかりとメインテナンスを行っておられる方には、良い結果がついてくることが多い。
歯周病とはそういう病気なのだと思います。
噛めない、嫌な匂いが口からする、グラグラするけれど怖くて歯医者に行けない、そう言ったお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談ください。最適な治療方法を一緒に考えていきましょう。
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。今年も患者さまのお口の中の健康のため、スタッフ一同頑張ります。
よろしくお願いします。